ブラジルのカーボン市場は、制度の骨組み作りから実務ルールの整備段階へ移りつつある。パリ協定第6.2条に基づく国際的に移転される緩和成果(ITMO)を規定する決議案のパブリックコメントが8月6日に締め切られ、2035年までのクレジット輸出認可に5,000万トンの上限が設けられた。同じ週に公表された民間調査は、そこで何が賭けられているかに価格を付けた。2025年から2035年の間にブラジルの農業部門は3億1,430万のカーボンクレジットを生み出せるとされ、その一部でも国際販売が認められれば最大35億レアルの価値になる。将来の第6条供給を探すバイヤーにとっても、ブラジル国内にプロジェクトを抱えるデベロッパーにとっても、輸出のゲームのルールがようやく書かれ始めた。
ITMO規則案の実際の中身
7月7日に連邦政府が開始した今回の協議は、ブラジル排出量取引制度(SBCE)を創設した連邦法第15,042/2024号第51条を実施するものだ。Tauil & Chequer法律事務所がMayer Brownと共同で発表した分析によると、決議案はブラジルの第6.2条協力的アプローチへの参加を国内目標と結び付けている。2031年から2035年の間に協力的アプローチを通じて温室効果ガスの純排出量を1億トンCO2換算削減するというものだ。この総量のうち、最大5,000万トンCO2eがITMOとして国際移転の認可対象となる。
その仕組みは、供給をモデル化する者にとって重要だ。輸出向けの緩和成果は、まずSBCE中央レジストリで認証済み排出削減・除去証書(CRVE)として登録されなければならず、SBCEの下で認定された方法論への適合が求められる。国家指定機関(NDA)が認可レターを発行し、それが対応調整(コレスポンディング・アジャストメント)をトリガーする。適格活動のポジティブリストは、NDAとSBCE管理機関が共同で提案する。
配分は2つの経路で行われる。将来移転協定(FTA)はNDAと買い手国の代表または認可された主体との間で締結される。公開募集は適格なプロジェクトやプログラムを選定するもので、気候変動に関する省庁間委員会(CIM)が2年ごとの決議で各経路の最大数量を定める。この2年ごとの数量見直しこそが、輸出の希少性を生むか緩めるかを決める場になる。
民間セクターの値札:35億レアル
需要側の議論は8月6日、サンパウロ気候週間の農業・食料システムフォーラムで示された。コンサルタンシーのCarbonn Nature、Instituto Equilíbrio、そしてブラジル農業企業協会(Abag)傘下の農業企業研究所(IEAg)による共同調査は、農業部門が2025年から2035年の間に第6条適格プロジェクトから3億1,430万のクレジットを生み出せると推計している。その大部分は劣化土地の回復由来だ。
調査の中核シナリオは意図的に保守的だ。潜在量の約4%、約1,570万トンCO2eだけをITMOとして政府間の二国間交渉で販売する認可を行った場合、最大24億レアルの取引額になる。これらのクレジットが、2027年から航空会社によるクレジット購入が義務化されるCORSIAに供給される場合、収益ポテンシャルは35億レアルに高まる。
調査責任者でCarbonn NatureパートナーのNatascha Trennepohl氏はAgFeedに対し、最大の障害はクレジット創出能力でも国際需要でもなく、商業化を認める明確なルールの欠如だと語った。ITMOはブラジル自身のNDC(2035年までに純排出量を8億5,000万から10億5,000万トンCO2eとする目標)には算入できないため、段階的なアプローチなら国家目標への影響を管理可能な範囲に保ちつつ、数十億レアルの農村収入をもたらせると調査は主張する。政府バイヤー候補としてシンガポールとスイスが挙げられている。
中国という視点と方法論のタイムライン
さらに2つのシグナルが同じ方向を指している。Carbon Pulseによれば、ブラジルは2026年末までにSBCE下の最初のカーボンクレジット方法論を承認することを目指し、ITMOを対象とする第6.2条の覚書を中国と締結することに関心を持っている。ブラジルはCOP30の期間中に複数の国と第6条協力を進める覚書を締結しており、そこに中国が加われば、最大の新興国バイヤーがリストに並ぶことになる。
方法論のタイムラインがクリティカルパスだ。輸出クレジットはまず認定方法論に基づくCRVEとして存在する必要がある以上、方法論がなければCRVEはなく、CRVEがなければ輸出ルールがどう決着してもITMOは生まれない。2026年末の承認目標は、最初の移転可能なブラジル産供給が早くても2027年になることを意味し、CORSIAの義務フェーズ開始とちょうど重なる。
バイヤー、デベロッパー、投資家への意味
バイヤーにとって、ブラジルは開かれた供給元ではなく、配分制の売り手として形作られつつある。2035年まで5,000万トンの上限が政府間協定と競争的な公開募集を通じて配分される以上、早期アクセスはスポット契約ではなく国家間の交渉チャネル経由になる可能性が高い。2027年からCORSIA義務を負う航空会社は、この調査がブラジル産農業クレジットを明示的にCORSIA供給として位置付けている点に留意すべきだ。
デベロッパーにとって、今や最重要文書は適格活動のポジティブリストだ。調査が最大のクレジット源と特定する劣化土地回復は有力な候補だが、リストと認定方法論が公表されるまで何もバンカブルではない。プロジェクトは、SBCE中央レジストリの道が開いた時点でクレジットをCRVEとして登録できる構造にしておくべきだ。
投資家にとって、シーケンスリスクは明確だ。まずルール、次に2026年末の方法論、最初の輸出は2027年以降。CIMの2年ごとの数量決議が供給の調整弁として機能し、最初の将来移転協定が価格ベンチマークを設定し、二次市場の期待はそこにアンカーされるだろう。
注視すべきポイント
この市場の開放速度を決めるのは、3つの日程と文書だ。第一に、8月6日の協議締切を受けたITMO最終決議で、5,000万トン上限が確認されるか調整されるか。第二に、2026年末を目標とするSBCE初の方法論承認。第三に、中国または他のバイヤーとの第6.2条覚書の締結で、調査の収益シナリオが名指しの取引相手に変わる瞬間だ。
ブラジルは2年をかけてカーボン市場の法的アーキテクチャを構築してきた。ITMO規則案と農業部門の調査は、そのアーキテクチャの輸出側に初めて付された具体的な数字であり、政府が量ではなく希少性を売るつもりであることを示唆している。