公開レジストリにおける炭素クレジットの償却量は、2026年9月11日から10月10日までの30日間で7,898,417クレジット(790万)となり、前の30日間の3,959,423クレジット(396万)から99.5%増加したと、CarbonMeldのレジストリデータは示しています。対象はVerra、American Carbon Registry(ACR)、Gold Standard、Climate Action Reserve、ART TREESです。償却記録を追う買い手、開発者、投資家にとって、両方の期間に記録があったすべてのレジストリで量は増加しましたが、記録からは誰がなぜクレジットを償却したのかは分かりません。

期間の数値

合計790万クレジットは、2026年8月12日から9月10日までの期間の396万クレジットと比べて、+99.5%の変化です。4つのレジストリは前の期間より多くのクレジットを記録し、5つ目のART TREESは、前の期間には記録がなかったところでクレジットを記録しました。

これらの数値は、各レジストリが公開する償却記録をCarbonMeldが読み取って合計したものです。レジストリの公開には遅れがあるため、直近の日付の数値はなお増える可能性があります。この留意点は、以下のすべての数値に当てはまります。

レジストリ別の状況

Verra(VCS)は、1,396件の償却記録で5,784,500クレジット(578万)でした。前の期間は1,587件の記録で3,044,228クレジットだったため、記録件数は減少したものの、量は90.0%増加しました。記録は2026年10月10日分まで読み取られています。

American Carbon Registryは、179件の記録で906,023クレジット(90.60万)を記録しました。前の期間は166件の記録で356,605クレジットでした。増加率は154.1%です。記録は2026年10月9日分まで読み取られています。

Gold Standardは、228件の記録で871,728クレジット(87.17万)を記録しました。前の期間は492件の記録で400,449クレジットで、117.7%の増加です。ここでも記録件数は減少し、量は増加しました。Gold Standardの記録は2026年10月4日分までしか読み取られていないため、期間の直近6日間は対象に含まれていません。

Climate Action Reserveは、25件の記録で183,398クレジット(18.34万)を記録しました。前の期間は22件の記録で158,141クレジットで、16.0%の増加です。記録は2026年10月9日分まで読み取られています。

ART TREESは、6件の償却記録で152,768クレジット(15.28万)を記録しました。前の期間は0件の記録で0クレジットでした。ART TREESの記録は2026年9月30日分まで読み取られています。

プロジェクト別の最大の償却5件

この期間は5つのプロジェクトが上位で、いずれもVerraのプロジェクトです。

  • Southern Cardamom(VCS-1748、カンボジア):460,632クレジット(46.06万)。
  • The Mai Ndombe REDD+ Project(VCS-934、コンゴ民主共和国):450,376クレジット(45.04万)。
  • Rio Anapu-Pacaja REDD Project(VCS-2252、ブラジル):260,223クレジット(26.02万)。
  • Bundled Solar Photovoltaic Project by ACME(VCS-1753、インド):255,626クレジット(25.56万)。
  • BRAZILIAN AMAZON APD GROUPED PROJECT(VCS-2551、ブラジル):251,963クレジット(25.20万)。

5件のうち3件は、名称からして森林プロジェクト(REDDまたはAPD)で、カンボジア、コンゴ民主共和国、ブラジルのものです。そのうち2件はブラジルにあります。4件目はインドの太陽光プロジェクトです。記録に示されているのはプロジェクト名と量であり、償却の理由ではありません。

量は増加、記録件数はまちまち

記録件数は量と歩調を合わせて動いてはいません。Verraの件数は1,587件から1,396件に減少しましたが、量は90.0%増加しました。Gold Standardの件数は492件から228件に減少しましたが、量は117.7%増加しました。ACRとClimate Action Reserveでは、クレジットの増加とともに記録も増えています。

つまり、VerraとGold Standardでは償却記録1件あたりの平均規模が大きくなりました。増加の要因が大規模な単独償却にあるのかどうかは、一部しか見えません。上に挙げた5つのプロジェクトは合計の一部を占めますが、残りがどのように分布しているかはデータからは分かりません。

記録から分からないこと

レジストリの記録には、買い手や受益者の名前は載っていません。示されているのはクレジットが償却されたという事実であり、償却の目的や、同じ買い手が複数回行動したかどうかは分かりません。動機や需要を読み取ることは、データの範囲を超えます。

読み取り日もレジストリによって異なり、ART TREESの9月30日からVerraの10月10日までの幅があります。そのため、レジストリ間の比較は、わずかに異なる期間を対象としています。

注視すべき点

今後のレポートでは、3つの点が重要になります。第1に、レジストリが遅れて記録を公開することで直近の日付の数値が増えるかどうかで、特に読み取り日が早く終わっているGold StandardとART TREESが注目されます。第2に、30日間の合計が790万クレジット付近にとどまるのか、以前の396万クレジットの水準に戻るのかです。第3に、Verraの記録件数が1,396件付近にとどまるのか、1,587件の方向に戻るのかです。

この水準が続くかどうかは、記録からはまだ見えません。30日間という1つの期間は狭い比較の土台であり、公開の遅れがあるため、この比較は暫定的なものです。償却データを追う買い手と開発者は、この数値を単一の期間について公開済みの記録を測定したものとして読み、同じ日付についての後の更新と比較すべきです。